「ベトナム子ども基金通信No.24」より


「ハノイ里子訪問ツアー」事前勉強会を開催
現地で奨学生を励ます会も企画

ベトナム子ども基金は3月9日、里子訪問ツアー参加者への事前説明会をアジア文化会館で開催しました。昨年4月に続き2年連続となる今回のツアーは、ハノイを訪ねます。ツアー参加者は10名、説明会には8名が参加しました。
 説明会では、飯田博事務局長がツアーの目的を説明したほか、旅行代理店ピースインツアーの鈴木努添乗員に旅行中の注意点などをアドバイスしていただきました。

飯田事務局長は、今回の里子訪問ツアーについて、「実際に里子や里子の家族に会って、どのような人に支援しているのか、また逆にどのような人から支援を受けているのか、相互に理解することが目的です」と述べた。
 前回までのツアーでは、里子訪問は、里親・里子が1対1だったが、さらに多くの里子と知り合ってもらうため、奨学生35名とその家族、教師らを招いて「ハノイ市在住奨学生を励ます会」を開催、ベトナム側からは50〜60名の参加を見込んでいるという。
 ツアーでは、市内観光や教育関連施設の見学のほか、世界遺産であるハロン湾のオプショナルツアーも予定している。  説明会に出席した参加者は、次のように抱負を語った。
 幼稚園を経営する塩入清さんは、これまでにスリランカに幼稚園を建設、寄贈している。「今回のツアーでも教育関連施設の見学に強い関心があります。ベトナムでも何かできることがないか、よく見て来たい」
 浅利幸江さんには、ボランティアで里子からの手紙の翻訳をしていただいている。「2年前、サイゴンを旅行しましたが、すばらしい思い出となっています。次は別の町を訪問したいと思っていました」「ハノイの子どもの手紙を訳していると、時々、よくわからない表現があります。実際に会ってみることで、感受性豊かな子どもの心を少しでも理解できれば、手紙の翻訳に役立てることができると思います」
 前回に続き2度目の参加となる塩谷隆さんには、ツアー団長を務めていただく。「昨年のツアーでは、里子に会えたのもよかったし、洪水跡に建設された避難所兼学校の視察も通常の旅行では得難い経験でした。今回のツアーを機にハノイの子どもも里子として支援したい」
 他の参加者も、「いろいろ勉強したい」「里子とたくさん会話できれば」「比較的恵まれた家庭の里子もいるようだが、ハノイでは、本当に困っている子どもを支援したい」などと期待を寄せている。
 「励ます会」と里子の家庭訪問では、各参加者に通訳がつくことを確認した。簡単なお土産として、文房具のほか、煎餅やあられなど日本の菓子を用意することになった。セレモニーでは、奨学生たちから歌のプレゼントが予想されるため、参加者は、返礼としてどのような歌を準備しておいたらよいかなど、相談した。
 ピースインツアーの鈴木添乗員は、参加者からの質問に答えて、旅行中の注意点をアドバイスした。
・4月のハノイの気温は約30℃で湿度も高く、日本の真夏と似た気候です。帽子は必須で、肌の弱い参加者は日焼け止めを用意した方がいいでしょう。
・現地の通貨は「ドン」です。おおざっぱにいうと、1ドル=100円=1万ドンと考えてください。ドルは市中でも流通しているので、ホテルで少額のドル紙幣にこまめに両替しておくと便利です。クレジットカードも使える場所は限定されますが、あると便利です。
・チップは、ベッドメイキングなら5000ドン(約50円)、スーツケースを運ぶポーターには5000〜1万ドン(約50〜100円)ですが、それほど厳密に考える必要はありません。
・ハノイなら日常使うものは、現地でも手に入ります。
・治安については、外国人が多い都市ではスリ、ひったくりに気をつけるのはもちろんですが、貴重品はホテルのセーフティーボックスに入れておけば大丈夫です。 ・服装は、特に里子に会うときは、子どもが緊張しないよう、普段着で十分です。

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■2003年度第1回奨学金授与式開催

 ベトナム青葉奨学会は2月9日、ホーチミン市内の奨学生を統一会堂に集め、2003年度第1回奨学金授与式を開催しました。2002年度の活動報告を行った後、グエン・ドク・ホゥエ代表は、より公平に奨学生が選考されるよう努めることを表明(9ページ参照)、また、奨学生代表が感謝と決意の言葉を述べました。

青葉奨学生代表の言葉

チャン・ハン・ゴック・チャウ

新しい日ざしを待ちわびている芽のように素直に子ども時代を過ごした人ならば、誰でも昔話が好きなことでしょう。なぜなら、いつでも夢が現実のものとなるからです。私たちも昔話が好きであり、夢が現実となることを望んでいます。しかし、人生は昔話とは違います。苦しい家庭に生まれ育った誰もが自分の環境をつらく厳しいものと思っています。
 私たちは敢えて遠い夢など描きません。ただ毎日学校に通えることを望むだけです。私たちの家族においては、いつのまにか私たちの未来が心配の種として両親の肩に重くのしかかるようになりました。私たちは今でも常に、いつか学問の道の扉、同時に将来に開かれた扉が、突然目の前で閉じられてしまうのではないかと不安に感じています。
 一番困難なときには、私たちは自分の人生はもう前に進むことができないと思いました。しかし、そのとき、すばらしいことに先生方と里親の方々が私たちの元に現れてくださったのです。皆様方は温かい頑丈な両手を広げて私たちを迎え入れ、その真心で私たちの心を温めてくださいました。私たちはまた夢を描くことができ、夢、まさに自分の将来についての夢をもつ権利を得たのです。
 青葉ファミリーのみなさん、本当にありがとうございます。皆さんは、希望のろうそくに灯りをともし、一人ひとりの心の中にある信じる力を起こさせてくださいました。
 私たちの歩みをいつも見守ってくださっている方々の心を裏切らないために、できる限り私たちはよい学習結果を持ち帰れるよう奮闘することを自らの心に願っています。里親の皆様方のご支援は、私たちの家族の心配や憂いを減らしてくださいました。さらには、以前は小さな障害ではなかった往来の手段、本、文房具などを得られ、安心して勉強することができるようになりました。先生方や里親の方々が自分に与えてくださった真心、信頼、そして希望を深く感じ、私たちはできる限りのすべての能力を尽くして努力して勉強し、社会に貢献したいと心から望んでいます。
 人生同様学業も、障害、困難で満ちています。しかし親愛なる青葉ファミリーのことを考えるたびに、私たちは信念と力が湧いてくるのです。先生方、里親の皆様方に感謝を申しあげます。皆様は不幸な人生に愛情を注ぎ、人生において向上するための励ましと気力を私たちに贈り、そして人生のすべての困難を乗り越えられるよう心の限りご支援くださいました。
 新春のこの日、私たちはドンズー日本語学校、青葉奨学会、里親の皆様すべてのますますのご健康とご成功をお祈りあしあげます。さらに、青葉奨学会が広く両手を広げ、私たちのような不幸な人生を送る子どもたちを家族として受け入れてくださいますようお願い申しあげます。(ちゃん はん ごっく ちゃう)


■里子との手紙のやりとりについて

子どもたちは、毎年1回、里親の方に前年度の成績、自分の状況、お礼の手紙を書くよう、指導されています。昨年も、5月末に2001-2002学習年度が終了し、6月初めから、子どもたちから多くの手紙と成績表が一斉に送られてきました。
 なにぶん、毎年一時期に集中するため、里親の方のお手も元にお届けするまでに時間がかかる場合があります。昨年も早くて2週間、遅い場合は2か月を要してしまいました。今後もできるだけ早くお届けできるよう努力してまいります。
 子どもたちからの手紙は、以下のようなルートで里親のお手元に届けられます。

子どもたちには、手紙を書いたらすぐに青葉奨学会または世話役の先生に渡すように伝えていますが、実際には、1か月または2か月後の奨学金支給日に学校へ奨学金を受け取りに行った際に先生に手渡すことがあります。その場合は、手紙が書かれた日からかなり遅れて里親の方にお届けすることになってしまいます。
 一方、里親の方からの手紙は、一時期に集中するということはありませんので、子どもたちの手にわたるまでに、時間はかかりません。

よくあるご質問にお答えいたします。

年に1回しか手紙が来ません。
 ベトナムの子どもたちは手紙を書くことに慣れていません。以前は学校でも手紙の時間があったそうですが、現在は手紙を書くという指導はないそうです。  青葉奨学会や学校の先生方を通じて、子どもたちにもっと気軽に書いてほしいと再三伝えていますが、子どもたちからは、「里親の方は年上の方なので、自分から手紙を書くことはできない」という意見もありました。ベトナムでは、目上の人に手紙を書くのは失礼だという人もいます。その上、外国人に手紙を書くということで非常に緊張してしまいます。ですから、年1回のお礼の手紙以外は書きにくいこともあるようです。

いつも同じ内容の手紙です。
 以前に較べればよくなりつつあると思いますが、似通った内容の手紙がまだみられるのも事実です。子どもの性格にもよりますが、自由な発想で手紙を書くことは、私たちの想像以上に難しいようです。
 皆さまから子どもたちに手紙をくださる場合、具体的な質問(身長はどのくらいです か?算数は好きですか?など)をしていただくと子どもたちもお返事を書きやすくなります。また、子どもたちにとっては、皆さまの写真などを受け取ることも、とても大きな喜びのようです。

手紙に私の名前がありません。
 組み合わせが決まった子どもたちには、里親の方のローマ字のお名前、性別などを記した「決定書」を渡します。しかし、ベトナムの習慣では、目上の方をお名前で呼ぶことはたいへん失礼だということです。そのため、ほとんどの子どもたちは里親の方を「里親様」と呼んでいます。手紙には里親のお名前を書くよう指導していますが、書かれていない場合もあります。

手紙がノートの切れ端に書かれています。
 子どもたちが手紙を書く紙は、普段使っているノートの1ページを切り取ったものです。これはベトナムでは普通のことで、便せんを買えないからではありません。子どもの保護者が学校に正式に申請書を出すときなども同じようにノートの1ページを切り取って書きます。


■初めての「制服配り」

土 肥 明 代

私が青葉奨学会で仕事をするようになりほぼ1年経ちましたが、やはりテト(旧正月)前に行った「テトに経済的に恵まれない子どもたちに1着の制服を贈る活動」は大変印象に残る仕事でした。この「制服配り」の準備には11月末から取りかかり、実際に制服を配ったのは2003年1月17日から26日までですので、約2か月の準備期間を要したことになります。少し準備が進むと「大丈夫、間に合う」と安心できるのですが、またしばらくすると「間に合うのだろうか」という不安が襲い、不安と安堵の繰り返しでした。
 私はこの「制服配り」の準備でひとつの挑戦をしました。寄付金の案内を商工会名簿上の日本企業200社以上と、ベトナム企業10数社に送りました。私たち青葉奨学会のスタッフ3人は返事が来るたびに跳び上がって喜びましたが、ホゥエ先生は違いました。ホゥエ先生は青葉事務局の前を通るたびに「今日の返事はどうですか?」とたずね、私がそれに返事をするたびに決まって「(返事が)遅いですね」と言うのです。毎日必ずその日の返事数をたずね、そのたびに絶対「遅いですね」と言うのです。決して「今日は結構返事が来ましたね」などと褒めることはありませんでした。私は悔しさを覚えました。町中を走り回り、夜遅くまで残って案内状を作ったのは私たちです。たとえ少しずつでも一生懸命作った案内への返事をいただけていることに私たちは喜びを感じているというのに、ホゥエ先生は毎日それに水を差していくのです。
 その後、ある日本の方から、工業地区にある企業に寄付をいただきに行く際には、その地区にある返事のない企業にも飛び込みで寄付を募ってみなさいと言われました。私はホゥエ先生にもう「遅いですね」と言われたくないという気持ちから、このアドバイスを実行することに決めました。私ははじめ、行けば簡単に寄付をいただけると思っていましたが、それは大きな間違いでした。寄付をいただくことは本当に難しいことでした。まずその企業の日本人に会うこと自体が難しく、たとえお話しさせていただいても内容にご賛同いただけないこともありました。そのため、はじめての「飛び込み」から帰ったときは、遠かったためというのもありましたが、それ以上に精神的に大きなダメージを受けました。
 しかし、次の日に訪れた地区では最初に飛び込みで訪ねた企業の方から他の企業を紹介いただき、その企業からまた次へと4社も回ることができました。これは私にとって本当に大きな感動でした。寄付依頼は精神的にも体力的にも「大変」な思いもしましたが、それと同時に、大きな喜びも経験させていただきました。このような活動を通し、金額的にはそれなりの額をいただくことができました。しかし、ホゥエ先生の「遅いですね。少ないですね」という言葉は、最後まで変わることはありませんでした。でも、このホゥエ先生の言葉への反発があったからこそ、私は意地になって頑張れたのかもしれません。
 上述の寄付依頼に限らず、「制服配り」の活動はボランティアの方々抜きには実現させることはできません。ドンズー内外、日本人、ベトナム人、多くの方々に、寄付集め、制服詰め、そして配布のお手伝いをいただきました。青葉日本人スタッフである私が軸となるべき活動ではありましたが、周りのベトナム人、そして日本人のボランティアの方々に引っ張られ、励まされ、支えていただいたお陰で、最後までやり遂げることができたと心から感謝しております。そしてみんなでひとつのことを完成させられたという感動は、今後の私の活力となってくれると信じています。(どひ あきよ・駐ホーチミン市スタッフ)


■ベトナム点描 歌謡ショー(2)

中 原 和 夫

サイゴンのベンタイン劇場で開かれた歌謡ショーに行った。開演予定時刻は夜8時である。この時刻になってもなかなか客が集まらず、実際に始まったのは30分後であった。
 この会場に行くまでは、観客は圧倒的に若い世代で、熱気にあふれているであろうと想像していたのだが、実際は、オジサン、オバサンが多い。前方の座席には、頭髪の薄い方々も目立つ。子ども連れの夫婦もいる。
 やっと舞台に照明があたって、セレモニーが始まる。ベトナム語のアナウンスなので、言葉は理解できないが、舞台で進行していることを眺めていると、これは、主催者からある団体に寄付金を贈るところのようである。2000万ドン(約20万円)と書かれた大きな板がオジサンに渡された。続いて、同行のオバサンに花束が贈呈された。
 幕が開いて3人娘の歌が始まる。スピーカーから放出される大音響に頭がくらくらする。5人の男性ダンサーが踊っている。これらは、日本のテレビで見る光景と同じである。よく聴いていると、これは日本語の歌である。後で聞くところによると、この3人娘「タム・カ・アオ・チャン」は、日本でも日本語のCDを出しており、なんとアジア文化会館でも歌ったことがあるそうだ。
 次は、ドコドコドンドンブイブイ大音響の音楽にのってアオザイ女性のファッションショーが始まる。これが10分ちょっと続く。4人のモデルが残り、三木鮎郎に似た中年の司会者のインタビューを受ける。ベトナム語で話しているので、さっぱり分からない。場内のこどもたちの声がうるさい。ここで若い男性歌手5人組の歌が入る。日本にもよくいそうな感じのグループで、歌はうまいとはいえない。またまた、ドコドコドンドンブイブイ、ファッションショーの始まり。女性15人と男性6人が王朝風アオザイを着て登場。豪華絢爛とは、こういう情景を形容する言葉だと思わせるきらびやかな衣装である。男性用アオザイを目にするのもこれが初めてである。ファッションショーは10分がひと区切りのようで、モデルが1人消え、2人消え、やがてカジュアル・アオザイの女性15人になる。客席からオジサンが花束を抱えて張り出した舞台の先端に行き、あるモデルにこの花束を渡す。
 この後、3人の歌手の歌が続く。途中でお母さん数人が子どもたちをオシッコに連れ出すために前を横切る。
 ちびっ子ファッションショー、短い休憩、ファッションショー、人気男性歌手ラム・チュンの歌、ファッションショー、オバサンの歌、ファッションショー、ラム・チュン、ホン・ニュン、三人娘の合唱と続き、夜11時5分に出場者全員が舞台に出てきて手を振って終わる。何とも楽しい夜でした。(なかはら かずお・運営委員)


■2002年奨学金支給分布

ベトナム青葉奨学会には日本の3団体と在米、在越の個人等が協力しています。  2002年は青葉奨学会全体で1173名の子どもたちに奨学金を支給しました。このうち、半数近くの495名の子どもたちはベトナム子ども基金の会員の皆さまのご支援により奨学金を受け取っています。


道徳面に留意、奨学生の選定をより公平に

ベトナム青葉奨学会が抱える問題点と改善策について、グエン・ドク・ホゥエ代表は2月9日、一部の奨学生が私情で選考されている現状を改善、よりふさわしい学生が奨学金を得られるよう、支給中断も念頭に置きつつ、公平な審査を実施すると表明しました。

現在の欠点
 奨学生選定にあたり、公平な選考が行われないことがあります。いまだに自分の学生、学校、知り合いを感情的に推薦、審査していることがあります。そして、青葉奨学会の趣旨について十分理解されていません。
 奨学生に選ばれた学生の多数はふさわしい学生ですが、一部には道徳がありません。恐らく社会の影響、家庭での教育によるものと思われます。これらの子どもたちは非常に利己的で自分のことしか考えず、奨学金をもらえることに対する感謝の心がたりません。小さなことではありますが、彼らの将来にはとても大きな影響をもたらすでしょう。
 利己的で感謝の心を持たない人間が、社会で活躍することは期待できません。これは、私たちと里親の皆様方がいつも一番つらいと感じていることです。もし彼らが個人的な成功(高学歴、高所得、きれいな奥さん、家と車、社会的地位…)を収めただけで祖国に貢献できなかったとしたら、私たちの労力、里親の皆様方の労力は無駄となり、青葉奨学会の存在意義はないものとなるでしょう。
 青葉奨学会の当初の目的は、可能ならば大学卒業まで子どもたちの面倒を見るというものでした。正確に学生を選ぶことができれば、青葉奨学会の長所となります。しかし、そうすることができなければ、多くのふさわしい学生が奨学金を受け取る機会を失うことになります。さらには、奨学生の依存心、努力不足、どうすれば継続支給してもらえるかという考えを引き起こしかねません。したがって、多くのふさわしい学生を青葉奨学会に迎え入れ、奨学金が学生たちの学習、鍛錬の励ましとなるよう調整する必要があるでしょう。

将来に向けての調整事項
 この欠点を改善、奨学金を公平に支給するするために、以下のことを決定しました。
1)より客観的に推薦を行うようスタッフと地方の奨学会に繰り返し伝える。
2)奨学金申請登録を多くの新しい地方に行わせる。
3)新規支給、もしくは継続支給の審査の際、各学校、各地方の指標に基づくことなく、奨学金を受けていた、もしくは受けている学生に限らず、履歴票の中で本当にふさわしい学生を選ぶ。予測される結果としては、多くの良い学生を推薦した地方は、より多くの奨学金を受け取ることができ、反対に少しの学生を推薦すれば奨学生の数は減ることとなる。また、現在奨学金を受け取っている学生の一部は新しい学生に代わって支給カットとなる可能性が出るであろう。
4)今後は、奨学金は1年毎のものとして審査を行い、よりふさわしい学生に奨学金を支給するべく、学業と道徳の両面においてふさわしい学生のみが継続支給されるようにする。

青葉奨学会は、学生の道徳面により留意するようにします。基準に沿わない学生には奨学金を継続支給しません。
 青葉奨学会では、さらに多くの奨学生に理想的な暮らしと道徳面ついて繰り返し伝える準備をしているところです。



2003年3月15日

会員各位

ベトナム子ども基金
代表  近藤 昇

定期会員総会招集のご通知

拝啓 早春の候、ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。
平素はベトナム子ども基金の活動に温かいご支援賜り厚く御礼申し上げます。 さて、下記の通り2003年定期総会を開催いたします。 ご多忙中恐縮ですがご出席頂きたくご通知申し上げます。

敬具

日時 2003年5月17日(土曜日)午後2時から4時
場所 アジア文化会館会議室
   東京都文京区本駒込2-12-13
   電話 03-3946-4121(代表)
議題
   1号議案 2002年活動報告
   2号議案 2002年決算報告
   3号議案 2003年活動計画(案)
   4号議案 運営委員選出及び承認

   記念講演 ベトナム青葉奨学会代表グェン・ドク・ホゥエ氏
        テーマ 青葉奨学会の活動と課題
       
(ホゥエ氏業務の都合で来日できない場合は別の方に変更します)

会員総会は会員の三分の一以上の出席をもって成立致しますが、全国各地にいらっしゃる会員が総会にご出席いただくためには大変ご無理な状況にあります。
この現状から総会当日、ご出席できない方で委任状提出の無い方には議長一任とさせて頂きます。 ご理解とご協力お願い致します。
尚、総会に出席できない皆様のご意見はいつでもお受け致しております。
どうぞご意見お待ち申し上げます。

以上



□事務局便り

*定期会員総会開催
 新しい規約により定期会員総会を開催いたします。ベトナム子ども基金の発展のため、会員の皆さまのご出席と、ご意見を賜りたくお願い申しあげます。
 昨年までは、ベトナム青葉奨学会代表グエン・ドク・ホゥエさんの来日に合わせて「ホゥエさんを囲む会」として、会員皆さまの集まる機会とさせていただきました。
 今後もホゥエさんが来日した機会には、「囲む会」を開催したいと願っております。ご理解とご協力をお願い申しあげます。

*2003年奨学生(里子)選定結果
 2月9日、ホーチミン市で2003年奨学金授与式が行われました。里親の皆さまの温かいご支援で奨学生が安心して勉学に励まれます事、心から期待いたします。
 その授与式で青葉奨学会代表のホゥエさんは、現在の問題点として、公平に奨学生選定が行われてないことを指摘、奨学金がふさわしい学生に届けられなければ青葉奨学会の存在意義がないと述べました。ベトナム子ども基金の2003年奨学生選定結果でも、奨学金支給継続中止対象者が出ました。
 選考基準は、家が貧しいこと、学校の成績が優秀であること、日常の行動が周囲の人々から評価されていること、その上で学校の推薦が必要と厳しくなっています。  里子が奨学金支給中止となりますと里親の皆さまは大変がっかり致しますが、青葉奨学会には就学困難な状況の中、勉学に励んでいる子どもがたくさんいます。里親の皆さまのご理解ご協力を今後とも宜しくお願いします。

*学生会員の新設
 ベトナム子ども基金に若い人たちが関心を持っていただけるよう、「学生会員」を新設いたしました。学生会員は年会費が1万円(里親基金2万円)と半分で、すべて一般会員と同じです。ご家族の学生さん、友人、知人の学生さんに是非ご紹介ください。奨学生(里子)と兄弟や友だちとして長くお付き合いいただければ幸いです。

*ベトナム子ども基金10周年記念事業
 ベトナム子ども基金は1995年6月3日発足いたしました。皆様からの温かいご支援のお陰で、間もなく10周年を迎えることになります。  運営委員会では、「10周年記念事業準備プロジェクト」が発足いたしました。ベトナム子ども基金の発展に大きなインパクトになるような10周年記念事業を行えればと願っております。皆様の積極的なご協力お願いします。

領収書送付について

これまで皆さまからお送りいただいた支援につきましては、その都度領収書を発行してまいりましたが、業務の簡素化、通信費の削減のために2003年4月1日より、郵便振替は郵便局の受領証、銀行振込は銀行の送金明細票をもちましてベトナム子ども基金の領収書のかわりとさせていただきます。
 また確認のために、年4回発行する「ベトナム子ども基金通信」紙上で、お送りいただいた方のお名前と送金月を掲載いたします。もし、これまでと同じように領収書を必要とする場合は、その旨お知らせいただければお送りいたします。
ご理解ご協力くださいますようお願いいたします。



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